現在発売中の月刊陸上競技3月号で、ユセイン・ボルトの記事書きました。
去年の春に一度、キングストンにあるボルトの自宅で
小一時間ほど本人から話を聞く機会がありました。
ニューキングストンに近い、閑静な住宅街の中。
駐車場にはPumaからプレゼントされたBMW、
リビングにはPioneer CDJが2台にミキサー、
プレステなんかの家庭用ゲーム機とyou tubeを見てるセキュリティがひとり。
日本人が来るから、って事で、日本人レゲエダンサーの映像をチェックしてた。
数分後、2階から降りて来たボルトに、
「ユセイン! これ、ヤバいよ!」ってセキュリティがすぐさま見せたのが、
ジャマイカのストリートダンスで踊る日本人レゲエダンサーIVANの映像。
ソファーに座り込み、テーブルに置かれたパソコンに食い入るように見つめるボルト。
やっぱりジャマイカ人、
興奮して口から出た一言は
「ボンボクラー!!」(笑)
「なんで日本人はジャマイカが好きなのか」って話から始まり、
2007年の世界陸上の時に行った大阪のクラブの話、チュローニーの子供の頃の話、
よく遊びに行くクラブQUADの話、自分の愛するジャマイカの自慢話などなど。
「昔はパーティーなんか行かせなかったけど、
キングストンに出てからはよく遊ぶようになっちゃった!」
って彼のお父さんが苦笑してたけど、いい車乗って、ブラックベリーの携帯持って、
遠征先でテレビゲームやって、
DJもやる今のジャマイカのアップタウン男子の象徴のような現代っ子の大男が、
なんで科学者の予想を超えるような世界記録を出せるのか?
「僕が奴隷の子孫でコックピットカントリーの出身っていうのも足の速い要因だと思う」
って本人は言ってたけど、
歴史的背景、練習方法とまわりのサポート、ジャマイカの食事、などなど理由はたくさんあるみたい。
本人の他に、地元チュローニーにいる彼のお父さん、おばさん、
クリケットから陸上への転向を薦めた牧師さん、高校の頃から面倒を見ているマネージャーなど、
ここ一年で関係者から聞いた話をまとめてあります。
日本全国の書店で売ってますんで、ご興味ありましたらお手に取ってみてください。